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課題図書 ツマンナイ

 昔から思っていたことだが、課題図書というやつはどうもつまらない。
 僕は運動が苦手だったのもあってか、小学校ぐらいから文章を読んだり書いたりというのが、比較的苦でなかった。
とは言っても、純文学とか推理小説を入り浸って読むような輩でもなく、誰でも読めそうなファーブル昆虫記や、エライ人伝記シリーズのような、まあ年相応というか、そんなんから始まり。星新一の存在を知ってからますます文章が好きになり、SF御三家を通して今日まで色々と読んできた次第で。自分で言うとアレな気もするけど、まあ好きなわけだ。

 それで学校から読書感想文なんてでると周りの嫌な顔そっちのけで、まあうきうきしてたんですわな。筒井康隆を書こうか、安部公房にしようか、それとも夢野久作なんてどうだろうかとやってたりして、大抵ひとりよがりの文章になって怒られてたんだな。
 ある夏の日に、そろそろどんな本にも慣れてきたろうなと、自由図書の隣にある課題図書とやらに挑戦してみようかなぁなんて思った次第。さっそくその本の紹介文を見てみると、なんだか多忙なライターがやっつけちゃったようなあらすじで、ちょっと嫌な予感がしていた。面白い面白くないにかかわらず、こういったあらすじの段階でこんなんやられるとたまったもんじゃないなあと。
 そいで借りて家に持って帰って最後まで読んだけどまあつまんないのなんので……。そりゃそうだよなあ。あちらさんの独断と偏見によって選ばれた本なんて、同じく独断と偏見で好きなモノしか読まないような小坊主の琴線に触れるわけがないわな。読んでいても「どうだお前の感性にびんびん来るだろ」とか「とても悲しいお話で涙なくてはいられないだろ」みたいな声が自然と聞こえてきて、読み終えた後には課題図書に対する反抗意識しか芽生えなかった気がする。それでこういった点が駄目だとか、あまり感情移入できない等、原稿用紙三枚分ほどで延々と書き連ねて出したら、当時の教師に大目玉を食らった思い出がある。つらいつらい。
 
 だから言いたいことってのは、少年よ、好きな本を読め。
 課題図書は感想文マニアのものだってこと。おわり。

100911

虫の音がうるさくて眠れない
ちきちきと僕のことを責めはじめ
ほうほうと僕の悪口を連ねている
まるでジャンヌ・ダルクのよう

虫の音がうるさくて眠れない
さわさわと僕に悪知恵をはたらかせ
きいきいと僕に今日の反省をうながしている
まるでチャーリィ・ゴードンのよう

今日も虫の音がうるさくて眠れない

080915

 霊が見える。
 しかもただの霊じゃあない。
 こいつはマイルス・デイヴィスだ。夜な夜なボロ借家に啼く、ヴィブラートをかけない美しいトランペットの音色は、僕の睡眠薬代わりとなるのであった。

 またある日、霊が見えた。
 今度はチャーリー・パーカーだ。
 サックスでも吹いてくれるのかと思いきや、クスリが切れていたようで夜中のアパートをずっと歩き回っていた。はた迷惑な話である。

 そして、デューク・エリントンとカウント・ベイシーの足なしが、自分達の楽団を連れて現れた。おまけにベニー・グッドマンが遊びに来て、ついでにドラムがバディ・リッチときたもんで、どんちゃらどんちゃらつっかつっかびーばっぱぱと煩いから誰か止めてくれ!

080823

 マスメディアはエコだエコだとうるさいが、それならば手淫後に生じる伸びに伸びた陰茎の包皮と、どくどくとティッシュに注がれる熱い精液をどうにかリサイクルできないものか。
 いい考えがあったら、僕に知らせてください。

080822

 スイカの種を飲み込むとヘソからスイカが生えるよと親から言われ続けたが根っからの面倒くさがりだったのでいつも飲み込んでいた。
 先日、尻からツタのような物が生え、いよいよ親の俗説が立証されるのかと悔し涙を注いでいたら、なんてことはない尻毛が生えてきただけである。それはそれで悲しいことだが。

080818

「ああ、とても最悪だ……」
――つまりさ君は昨日妹に手淫を見つかったわけだろ
「ああ、俺はなんてやつだ……」
――しょうがないさ。年頃の娘は何でも不潔に見えるんだよ
「ああ、このタピオカミルクは何でこうも旨いんだろう……」
――口では大人びたこと言っても、頭の中はロマンチストなんだよ。女ってのは
「ああ、しょうもなく腰の強い香川うどんが俺の口を刺激する……」
――例えばどうだろう、明日にはけろっと忘れて妹さんとショッピングを楽しんだり、
「ああ、噛むたびに染み込むたっぷりの油を吸ったサイコロステーキ……」
――妹さんに料理作ってあげたりとかさ。機転を利かせてやるのも
「ああ、視覚の奇跡、味覚の奇跡と言おうか、この半熟卵かけ餡そば……」
――お前のケツマンコに生姜茎ぶち込むぞ

080725



 フロントではチェックインがどうだの、下半身が丸出しだの、警察を呼べだのうるさかったが、非常階段を三段抜かしで跳ね上がれば、着いてきたきた熟女の都。オアシス熟女。子供を孕み、少々弛み掛かり妊娠線が浮き出ても尚も女を感じさせ、さらでもむちむちとしてはち切れんばかりの肉質を視覚から受けるあの太もも……。恐らく声からして安産型であろう。顔?正直なところどうでもいい。顔なんてしょせんはパーツの組み合わせでできた所為だ。整えば整うほど気持ちが悪いというのは、自分が元来から洋人形が嫌いだったせいもあるだろうか。
 僕はパンパンに張ったテントの基礎をジッパーで開放してやると、そこには赤子の腕はあろうグロテスクな存在が姿を現す。それを有無も言わせず掴めば、彼女の腰の動きに合わせてゆっくりと手を上下に擦る。時に激しく。時にへし折る勢いで。そして僕の心情に合わせて、どうやら街ではパレードを起こしているらしい、虫けらのような住民の声が嫌でも響く。畜生糞っ垂れどもめ。小便かけてやろうと油まみれのステンレスの窓枠に手をかけ、精巣から尿道に切り換え、虫けら民衆ども目掛けて熱い熱いお小水をぶちまけてやったぜざまあみろ。するとどっすんどっすんぎゃーおぎゃーおという声とともに、僕の目の前にはかの有名なゴジラが押し寄せていた。くたばる民衆。内臓やら眼球やら脳漿やらを踏まれた勢いでそこらにまき散らす民衆。とち狂い、やっとこさで逃げ押せてきた裸同然の女を数十人という単位で強姦を始める民衆。ゴジラはその間にも手元にあった先端がちょうどバットの持ち部分のように先細りしていたビルディングを鷲掴み、本拠地ニューヨークブロンクスに向かって渾身のフルスイング。民衆、弾け飛ぶ。記者ヘリ、さらば日本と。
 まあいい、そこらへんのことは陸自に任せておこう。最低でも5分はもつだろう。それだけあれば、溜まりに溜まった毒液を吐き出せる。
 そうこうしていると隣から耳をつんざく様な女の金切り声が聞こえてきた。そういえばさっき隣の部屋をちらりと覗けばハンニバル・レクターが、女の皮を剥いでいた気がしないでもない。まあいい、時間はないんだ。後でフロントが気づくだろう。それに外ではドスドスとゴジラが地団駄を踏んでいる。それにつられテレビは上下に揺さぶられ、竿を摩る僕の手も衝撃で勝手に動き始める。おおしゅごい。
 どすんどすんと何が起きたかと思えば、北の国家が開戦を申し立ててきたときたもんだ。上等じゃねえか!男一代、竿仕事が終わればすぐにでも前線に飛んで行ってやる。
ギャーオ
キャーッ
ドガガガ
 轟音が燦々と地震のように蔓延するが、自身の体温は徐々に上昇。やがて射精。
 この日、一発の大きな核の雲が、日本を包み込んだ。

080520

 Ⅸ

 五百円硬貨を得るためだけに時間を注ぎ込みすぎた。さっきからお姫様抱っこをしていた逝きっぱなしの小娘をたばこ屋に投げ捨ると、ガラスが激しく割れる音とギャーッという断末魔が響いたが、今更後ろを振り向く義務は無いので急いで元来た道を駆けていく。
 だがしかし、さっきから僕の唯一自慢できる点とも言える立派な将軍様がお目見えしていたので、本来ならば一般市民はその将軍様に敬意として地面にひれ伏し、将軍様がお通りするまで頭を高くしてはいけないはずなのに、あろうことか昼休憩中のOL達は、顔を唇よりも濃い紅に染めるやいなや、あちらこちらに分散して「痴漢ー!」「痴漢よぉー!」などと騒ぎたてまつられるものだから、暇な悪徳ポリスどもがどうしたものかと野次馬にくるやいなや、将軍様がまず一番にお目にかかったようで、彼らはその大きさに嫉妬したのか、僕の将軍様に執拗に鉄の輪っかを被せようと必死だ。短小包茎どもめ。ザクとは違うのだよザクとは。
 残念ながら、僕は昔陸上でタイムを残したことがあるぐらいなので、運動不足の贅肉どもには追いつけなかったか、一人は車がびゅんびゅん飛び交う道路を横切るところで、うまく渡り切ることができずにダンプにミンチにされ、一人はあまりにもしつこいので、12階はあろうビルの最上階まで行き、はす向かいの少し低めで少し距離のある保険会社の大看板に命がけのダイブ。死ぬかと思ったが、必死にしがみついたブスな流行女優のお陰で助かった。それに連なって奴もダイブをしたのだが、勢いが足りずにビルの端に指だけ着地。
「お、おい。助けてくれれば、書類送検で済むぞ」などとほざくものだから、制服野郎の顔に黄色く流れる滝を浴びさせれば、それを飲み込まんと必死になり、いつの間にやら手を離し、途中にあったツバメの巣を破壊し、蜘蛛の巣を突き破り、花瓶をぶつけられても尚登り続けるクレイジークライマーを尻で突き落とし、なおかつ落下速度は依然変わらず、彼はアスファルトとの交尾に失敗し、まるでハンガーにかけるのが面倒くさくてそのまま脱ぎ捨ててしまったジーンズのように、爪先から畳み込むようにくしゃくしゃに折れ曲がり、その衝撃は脚の三分の二までに達し、残りの半身は打ち付けた衝撃で、外傷自体にさほど変わりは無いものの、内臓類は既に爆発し、口や目や肛門から大量の血液を吐き出し、成れの果てが蛇の抜け殻のように見え、その様が少し滑稽に思えて不謹慎にも笑いがこみ上げていた。おっとこんなことしてる場合じゃない。急がねば。

080519

 Ⅷ

 もはや硬貨の重さにまで耐えられなくなったまだ白く美しさを保つ娘のか細い手は、ぶるぶると百円硬貨二枚と五百円硬貨をやっとこさレジスター前まで持ち上げ、非力ながら手をひっくり返して硬貨を転がした。その営業態度にいささか怒りが込みあがったが、あまり年下の娘を怒鳴りたくはなかったので、「ありがとう」と一言告げた後、そのだらしなく突き出した娘の掌を取って裏返し、欧米式に手の甲に軽くキスをした。途端、この娘は電撃が走ったごとくその手を唇から突き放し、大きく後ろにふんぞり返り、床に渇いた打撲音と共に激しく打ち付ける。果たしてそれが潮か尿か分からないような、ホースの口先を軽く潰して勢い付かせたような水圧で娘の性器から狂ったようにダムが放水をしており、おかげで彼女が噴いた跡には、掛けられた部分に正確な穴が開けられ、もはやウォーターカッターの役割を果たし、街路樹の胴体を真っ二つにし、通りすがる犬猫を三枚に下ろし、代官山を気取った女やスイーツを必死で貪る豚や就職難で苦しむ若き日の哲学者など全て容赦なく胴体を覗かせていった。そして尽きた頃には娘は完全に白目のみを覗かせ、口から多量の泡を吐き出して、地面を背にクレイジーなダンスを披露してくれた。その様子はまるで糸の切れたマリオネットをしっちゃかめっちゃかこねくり回したかのように適当で狂気満ちていて、やがて体力が切れ、体中の水分を失った頃には、娘は既に息を引き取り、その寝顔は元の美しさを保っていた。

080518

 Ⅶ

 一方のトラック運転手は、僕らのなかまたちこと東京電力の使いこと電柱に撃沈。前方はまるでアルミ缶を思い切り踏みつけたかのようにぺったんこに潰れ、運転手はおろか、どこら辺にドアがあり、どこら辺がタイヤかバンパーかといったおよそ判断のつかないほど綺麗に圧縮され、あいにく解凍ソフトを持ち合わせていなかったので僕にはどうすることはできなかった。トラック自体くっきりと電柱の形だけをくっきりと跡に残し、灰色のボディーを赤黒くペイントして御洒落を気取った。全くあれだけの衝撃にびくともしないとは、つくづく日本の建築業のハイクオリティさにため息がつくばかりだと感心する今日この頃。そう言っている場合ではなかったのに今先ほど我に返ったところで。
「おい」
「ひ、ひぃん」
そう一声掛けただけなのだが、もはや全身性感帯に開発されたたばこ番の娘は、またもやびくんと反動して身体でできるだけ大きく弧を表現し、噴く潮の勢いでついにジーンズに穴を開けていた。彼女はなんとか残り少ない正気を保とうとしたか、壁にぴったりと張り付き男の物を愛撫するかのように撫で回していたベロを無理矢理にも引き剥がし、汗と潮と愛液にまみれた身体に鞭を打って、震える手でマルボロの箱に手を掛けた。
「ふはぁ、んんはんひゃくえんですうァァッ」などと、俺が器用に裸体の女を女王様抱っこしてポケットからおもむろに千円札を取り出し、未だに快楽に打ち勝つことのできないこの淫乱な小娘の掌にのせたただそれだの行為だと言うのに、再度大量の潮をしっちゃかめっちゃか噴きはじめ、僕の顔にも度々独特の臭気を放つミネラルウォーターがバケツをひっくり返したような勢いで掛かった。雌豚は五十万ボルトのスタンガンを長時間当てられたかのようにさきほどから小刻みに震えており、黒目を一切剥かず、長細くてらてらと輝く薄ピンク色の舌は、収縮を忘れたかのように口外にずっとはみ出しており、少し指先が触れただけでも昇天するだろう。
「戯れ言はいいからちゃっちゃと済ませちゃって」と僕が一声発するが、ダンスフラワーと化した豚にはそれが起爆剤となり、ぶりゃりゃりゃりゃと破裂音を響かせると、海に近いブルーをしていたジーンズの後背部は瞬く間にパンパンに膨れ上がり、鼻が曲がるような動物の臭いを放っていた。あまりに臭いもんで、三軒先のはす向かいにある花屋でさえ、水やりをしていた女店員を失神させ、店内全ての植物をものの見事にセピア色に染め上げた。オンリーワンを誇っていた花達でさえ自ら枯れるという自虐行為を選んだほどの臭いである。炎天下である現在、その臭いは風に乗って遠い街にまで流れ、第三の災害として車が歩道に乗り込むやら、電車がその臭いを避けようと意図的に線路を逸脱しようとするやら、臭気によって旅客機のエンジン経路がやられて三百人の尊い命が水の泡と消えるやら、主に交通機関を通して大パニックである。その臭気がせめて核弾頭にまで届いていたら……。
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