080110 | 鰹節の削り場

080110

 子供の頃、ゲームを買ってもらえるといったら一大事であった。
 景色は全て朱色(嬉しい気分のときに視界がそう見える)に染まり、肛門から感情が煮えくりかえり、一分が一時間一日に感じ取れた。
 まだ手にもしていないのに、ゲームシステムについて脳内シュミレーションをしたり、あそこはああ攻略するだのここはこうするだの勝手にゲームを構築していた。
 そして、そのゲームを手に取ったとき、今までの期待が大きく反れ、肛門が急激に緩み、頭の中のゲームソフトは脆くも崩れ去った。
 何事も、手に取るまでが楽しい。