080115 | 鰹節の削り場

080115

おはようと父さん母さんに言って。
食パンをかじりながらテレビに食らいつく。
芸能ニュースじゃくだらない事ばかりだべる。
程よく飽きたところで時間が来て、
無駄に重いドアを開閉する。
勢いよく飛び出したものの、
鍵をちゃんと掛けたか気になり、
戻ってドアノブを左右に反応を見る。
早過ぎもせず遅過ぎもせず
友人達がちらほら見え隠れする頃に登校し、
昨晩のドラマについての意見に同意する。
授業は先生の禿頭がまた薄くなったことばかり気になり、
筆が進むことは無かった。
弁当で仲の良い友人と机をくっつけ、
誰某のアイドルについて冗句を交えて会話する。
どれもこれも無駄な知識ばかりでちっとも有力にはならないが、
時間を潰すには丁度良い話題であった。
そして放課後、何をすることもなくいちはやに教室を抜けると
待ってくれたあの子に脚を並べる。
自転車を右肩になるべくゆっくり押しながら、
彼女は自身の身辺のことについて特にオチも無しに語る。
やがて彼女の家が近づき、
一時的に生き別れとなる。
相変わらず重いドアがギイギイと音を鳴らし
母親は居間でドラマの再放送を見ている。
重いバッグを二階まで持ち上げると、
思わず目を薄める。
暮れない日が眩しくて。
嗚呼こんな素晴らしき世界
はやく滅んでしまえ。