080516 | 鰹節の削り場

080516

 Ⅴ

 あいにく二十歳になったかなってないかの子供を抱くほど幼稚ではなかったので、僕は自販機でたばこを買えないと分かると無表情のまま彼女を外まで姫様抱っこし、そしてアレに指を滑り込ませると彼女の体を熟知しているかのごとく素早い指技で彼女を見事昇天させ、投げ捨てるのも野暮なのでその状態のまま近くのたばこ屋まで駆けて行った。
「ハァ。ハァ。赤マルひとつ」とたばこ番のうぶな娘に頼む。あまりに急な場面、事態に元々丸い目をさらに丸くし、皺ない顔を引き攣らせて無理に皺をつくっている。
「あ、ああ、マルボロで」と、抱きかかえたアクメ状態の裸の娘から目をそらそうと下にうつむいた時に、僕の聳え立つオットセイが不覚にも小娘にあいさつをしかけたようで、
「あ……。ああぅ……」
 と困惑を表すかのようないやらしい声を上げると同時に、小刻みに体を震わし、仕切りによって体の下半分は把握できないのだが、地面に水が弾けるような音が否応無しに響いていたので、おそらく股座を湿らせたことであろう。娘は内股になったのか、よろよろと右の壁にのたれ掛かり舌をだらんとおっぽり出すと口先から唾液が零れ落ち、それが糸状となって一層この小娘に秘めるいやらしさに拍車をかけた。